知っとけば安心!過バライ金請求の裏に潜むリスク!?




過バライ金リスク

最近、毎日のようにテレビで法律事務所の「過バライ金返還請求のCM」を見かけるようになりましたが、このCMをきっかけに、過バライ金返還請求をしたという人、一度相談してみようと思った人もいるのではないでしょうか。
テレビCMでは「今すぐ電話!」などとあおっていますが、借金を完済した人全てが過バライ金を回収できるのではなく、また手続きを行う際にも様々なリスクがあります。
そこで、過バライ金返還請求における様々なリスクについて、詳しく解説していきます。メリットばかりに目がいきがちですが、しっかりとリスクについても把握しておくことで、失敗のない過バライ金返還請求が行えるようになります。

Contents

(1)過バライ金返還請求の期間に関するリスク

2006年に最高裁で過バライ金の返還請求が認められたことで、翌2007年には貸金業法の法改正がなされ、過バライ金返還請求が行えるようになりました。

①最高裁の判決により過バライ金返還請求が行えるように!

最高裁の判決により、旧貸金業法のみなし弁済(金銭消費貸借において、利息制限法の制限利率を超える利息を支払った場合でも、一定の要件を満たすことで利息の弁済が有効となる制度)が成立する事例が極わずかに制限されたため、過バライ金を返還請求へのリスクが少なくなりました。また現在では、法改正以前に貸金業者の間で横行していたグレーゾーン金利リスク(違法ではあるが特別な処罰対象とはならないよりブラックに近い金利幅)が完全に廃止されています。

②過バライ金返還請求には時効がある

過バライ金を請求する場合、注意したいのが時効があるということです。さらに、時効はスタートは取引が終了した日、すなわち借金を完済した日から10年となります。
例えば、2000年から取引を開始し2010年に完済した場合、その時効は2020年となります。2020年までに過バライ金の返還請求を行えば、およそ10年間の返済で支払い過ぎた利息分を回収することが可能です。しかし、2011年になってしまうと回収できないというリスクが高くなります。

③過バライ金に関するテレビCMが多い理由

しつこいくらいの過バライ金に関するCMは、2007年からスタートした過バライ金返還請求が、今年2017年でちょうど10年を迎えるからです。そのため、2007年の法改正を受けて貸金業者から借入を行った人は、今年が時効となるのです。こうした理由から、法律事務所を何とかして過バライ金請求の依頼を増やそうとしていのです。
しかし、テレビCMなどのメディアを使って大々的に宣伝を行っている大手法律事務所には、知名度はあるがそれなりのリスクも伴うとしています。

最近、テレビで法律事務所のCMをよく目にすることはないでしょうか?そのCMのどれもが、「過バライ金返還請求」に関する内容となっています。 ...

(2)過バライ金の法律事務所を選ぶ際のリスク

自分に過バライ金が発生しているかを相談する場合、初めて依頼する人はどの法律事務所を選べば良いのか分からないことでしょう。選び方を知らないと、手っ取り早い方法で選ぶことが多く、名前が広く知られている大手法律事務所を利用する人が多いです。
テレビCMなどで有名な法律事務所を選べば安心のような気がしてしまいますが、実際に利用してみると多くのリスクがあります。

①テレビCMで有名な過バライ金法律事務所のリスク

頻繁にCMを行っているアディーレ法律事務所や中央新宿事務所(旧新宿事務職)は、大々的な宣伝を行わない事務所と比べて、リスクが多いといわれています。
実際に大手法律事務所を利用した依頼者の感想は以下の通りです。

1.手数料(報酬)が割高

CMの広告費は莫大な料金となるため、その費用を賄うために手数料が高めに設定されている場合があります。法律事務所によっては、更に別途料金を請求されるケースもあります。

2.依頼者への対応が雑・遅い

CMを利用すればその分宣伝効果はあります。また、今は過バライ金に関する相談も増得る時期でもあるため、依頼を受けてもすぐに対応できなかったり、担当者が途中で変わるなど、応対に不満が出るケースが多発しています。中には、依頼から半年以上も連絡を寄こさないという事務所もあります。こうした法律事務所を選んでしまうと、期限内に過バライ金を回収できないというリスクがあります。
また、面談まで進んでも担当者が知識不足であることも多く、詳しい説明がなされないというケースもあります。
有名な法律事務所では、依頼を受けた件数が過バライ金返還請求に関する案件の中で約2割を占めているともいわれており、受任件数に対して司法書士などの数が足りていないという状況になっています。

3.過バライ金回収率にリスクが!?

過バライ金の返還請求ができれば、過バライ金が100%回収できると思いがちですが、実はそれは間違いです。これは様々な要件や状況、利用した貸金業者などによって回収率が違ってきます。特に、依頼する法律事務所がどこかによっても大きく変わってきます。
大手法律事務所の中には、遥かに低い5割程度の回収率にとどまっているところもあります。面談では「任せてください!」などと調子の良いことを言っても、実際に回収できたのは過バライ金全体の半分では、依頼者は納得できないでしょう。
大手法律事務所の全部にこのようなリスクがあるわけではありませんが、安易に選んでしまうとこうしたリスクに巻き込ませる可能性もあるのです。

②過バライ金請求案件の報酬は?リスクが低い法律事務所は?

大手法律事務所となると、様々なツールを使って情報収集を行う場合が多く、一見すると情報収集のためには良いと感じますが、利用するツールによっては高額な費用がかかるものもあります。そうした高額な経費は、依頼者が支払う手数料へと反映します。そのため、せっかく過バライ金を回収できても法律事務所に支払う手数料で消えてしまうというリスクもあるのです。
そこで、過バライ金請求の手数料を、大手法律事務所と良心的な事務所と比較し、リスクの大きさを見てみましょう。
手数料の内容は法律事務所により異なりますが、一般的には「基本報酬」+「過バライ金請求報酬」となります。リスクが大きいのは、この2つに「減額報酬」や「諸費用」なども加算する事務所です。
・大手法律事務所:基本報酬5万円+減額報酬(成功報酬の1つ)10%+過バライ金請求報酬20%~25%+諸費用5万円~10万円です。多くの事務所で、減額報酬と諸費用が加算されているのでリスクが高いです。
・良心的な法律事務所:基本報酬0円~3万円+過バライ金請求報酬10%~20%です。減額報酬と諸費用が手数料に盛り込まれないため、リスクが少なく安心して依頼することができます。

街角法律相談所

(3)過バライ金の大手法律事務所利用のリスク

大きな規模の法律事務所となると、最初の電話相談はフリーダイヤルにつながるようになっている場合が多いです。一見すると、自分に過バライ金があるかどうかが簡単・スピーディに分かってうれしいように感じますが、ここにもリスクが存在するのです。

①フリーダイヤル無料診断のリスク

CMなどで、フリーダイヤル過バライ金の無料診断を行っている大手法律事務所を見かけますが、無料診断の結果と他の法律事務所の診断結果が異なる場合も多く発生しており、その多くは無料診断の結果の方が良いというケースです。しかし、実際には過バライ金回収率がかなり-なったり、ケースによっては過バライ金が回収できない(0円)という結果が出たものもあります。そのため、大手法律事務所が推奨している無料診断の結果を鵜呑みにするのはかなりのリスクがあります。
どうしてこうした結果になるのかというと、フリーダイヤルで応対している人物は、弁護士や司法書士ではなくマニュアルに基づいて対応しているオペレーターだからです。ここにリスクがあるのです。

②ランキングサイトで紹介している専門家にもリスクが!?

最近では何でもランキングされていることが多く、そのためランキングサイトなどもできています。ランキングサイトには弁護士・司法書士・法律事務所などもあり、おすすめ法律事務所、人気弁護士などでランキングされていたりします。
何も分からない場合にはこうしたランキングを参考にすることもありますが、過バライ金請求を依頼する法律事務所や弁護士・司法書士を探すのにランキングを参考にするのにはリスクがあります。なぜなら、これらのランキングは必ずしも正確だとは言えないからです。
一部では、高額な費用を払っておすすめランキング・人気ランキングの上位に自分または自分の事務所をランクインさせているともいわれています。こうしたいい加減な事務所に依頼するとリスクも高まってしまいます。
当サイトでは実際の口コミを元にネットで評判の法律事務所をまとめて見たのでご参考ください。

③大切な面談を疎かにされるリスクがある

大手法律事務所となると、宣伝効果もあり様々な案件の依頼がきます。しかし、弁護士・司法書士の人数は変わらないため、全てを1人でこなすことができない状況が生まれます。
過バライ金請求では、面談にて本人確認を行うことが原則となっています。ところが、事務所によっては最初に事務員が長々と分かりにく説明を行い、最後に弁護士が現れて数分間説明するといういい加減な面談を行っているところもあります。これでは、弁護士に依頼者の悩みや希望などを十分に伝えることはできません。このようなリスクが起こりやすいものアディーレ法律事務所なのです。

④過バライ金請求手続きが長引くリスク

アディーレ法律事務所には、過バライ金請求以外にも様々な複雑案件の依頼が殺到しています。そのため、過バライ金請求の依頼を受任したとしてもすぐに着手してくれない場合があります。過バライ金請求には完済から10年という期限があるためリスクが高く、時効間際で依頼した人は1日でも無駄にしたくないものです。
メディア宣伝を行わない良心的事務所であれば、すぐにでも着手してくれますが、大手の事務所となると数ヶ月先になることもしばしばで大手に頼むこと自体がリスクです。
過バライ金請求の一連の流れとしては、

1.貸金業者に受任通知を郵送

2.取引履歴を取得して引き戻し計算

3.貸金業者へ過バライ金の返還請求

4.業者と過バライ金返還の交渉

5.双方の合意書取り交わし

6.過バライ金の返還

と進んでいきます。
過バライ金の返還請求をしてから返還されるまでにかかる期間は、依頼者の取引状況や過バライ金の回収率、貸金業者の対応によっても異なるほか、依頼する法律事務所によっても変わってきます。スピーディーに進んだ場合でも約4ヶ月~5ヶ月はかかるとされています。
もし、すぐに対応できない大手法律事務所を利用したら、期限内に過バライ金が回収できないというリスクも高くなるわけです。

払いすぎた借金を返金してもらうことができる過バライ金請求、今でこその数は少なくなっていますが、過去に大きな利息でお金を借りたことがあるという...

⑤過バライ金が減額するリスク

過バライ金を回収するためには、貸金業者に過バライ金を支払うことを受諾してもらう必要がありますが、依頼者の取引状況などによっては、「受諾しない」という強気な姿勢で和解交渉に応じない場合もあります。こうした強気な姿勢から和解に応じる姿勢へと変えるのが、弁護士など専門家の力なのです。
過バライ金請求を専門に扱う能力の高い弁護士のいる法律事務所であれば、過バライ金の満額~80%程度は回収することが可能です。しかし、能力のない事務所となると50%~30%程度しか回収できない可能性もあるのです。これでは、高い手数料を支払って弁護士に依頼した意味がなくなります。
大量の案件をこなす大手法律事務所の中には、こうした過バライ金回収のリスクも付いてきます。

(4)過バライ金請求の裁判になるとリスク大に!?

貸金業者との和解交渉で双方が合意しないと、過バライ金請求裁判にて解決させることとなります。和解交渉で双方が合意すればその分早く過バライ金も回収させることができますが、裁判になると早くて約6ヶ月、遅いと1年以上になることもあり期間が長引くリスクがあります。
過バライ金返還訴訟となった場合、貸金業者の資金状況が大きくリスクに関係してきます。消費者金融は、大手であればバックにメガバンクがついているため、資金面のリスクも少なく過バライ金裁判も平均6ヶ月~7か月程度で、回収率も80%以上となります。
ところが、メガバンクがバックについていない消費者金融となると、資金面でのリスクが大きくなるほか、裁判の期間も長引くリスクがあります。資金面のリスクが高い消費者金融の場合、過バライ金裁判の期間は平均9ヶ月以上となり、業者によっては1年以上になるリスクもあります。また、過バライ金回収率の平均30%~50%となり、回収リスクも高くなります。
当然、過バライ金請求裁判が長引くほど、法律士事務所へ支払う手数料も増えていくことになるため、金銭面のリスクが膨らんでしまいます。

(5)クレジットカードの過バライ金請求におけるリスク

過バライ金が発生するのは、カードローンやキャッシングだけではありません。クレジットカードでも過バライ金は発生し、それに伴い様々なリスクも生じてきます。クレジットカードで過バライ金が発生するのは、「キャッシング機能付きカード」の一部が対象となります。

①過バライ金が発生する主なクレジットカード

・セゾンカード:2007年頃には年24%~29%の利息であったため、2007年前後に利用していた人は過バライ金発生のリスクが高いです。2007年7月から法定内の金利に移行しているため、過バライ金請求対象は2007年6月以前の利用者となります。
・三菱UFJニコス:NICOSカード・DCカードなど複数カードを利用していた人に多く、2007年前後の利用者が特に過バライ金発生のリスクが高いです。当時、三菱UFJニコスは日本信販という名称で経営しており、当時の利息は年19%~29%前後でした。2007年以前にキャッシングを利用した人が対象となります。
・オリコカード:みずほ銀行とのつながりが深いオリコカードでは、資金面でのリスクは少ないもののカードローン・オートローンを保証している場合があるため、過バライ金請求には注意が必要です。2007年前後から法定内の金利に移行しているため、過バライ金請求対象となるのは2007年前後の利用者となります。
他にもいくつかあるので、気になる方は法律事務所にリスクについて相談してみましょう。

②クレジットカードの過バライ金請求の条件

クレジットカードの過バライ金請求をする場合、一定の条件をクリアする必要があります。

1.ショッピング利用部分以外が過バライ金対象である

2.平成20年以降の新規カードは対象外

3.ショッピング枠の借金は完済する

4.公共料金やネット通販の利用がある場合には、事前に返済先を変更しておく

5.クレジットカードが必要な場合には、事前に他のカードで新規契約しておく(過バライ金請求をしたカードは使用不要になるため)

6.ETC機能付きの場合も、事前変更する

③ショッピング枠付きカードの注意点

過バライ金請求をするとそのカードは解約扱いとなるため、ショッピング機能付きのカードはキャッシング・ショッピング枠の両方が使用不可能となります。
例えば、アコム(マスターカード機能付きキャッシングカード)・セゾンカード・三菱UFJニコスカード・オリコカード・エポスカードなどがあります。

③過バライ金請求による他のクレジットカードへのリスク

複数のカードを利用している状況で過バライ金請求をした場合、利用中のカードの種類によっては他のカードへのリスクも違ってきます。

・1つのクレジットカード会社が発行する数種類のカードを利用している場合(三菱UFJニコス・オリコなど)

利用中の全てのカードが同じクレジットカード会社である場合には、全てのカードが使用不可能となります。

・カード利用中にクレジットカード会社が合併した場合

契約時は別会社であったが、途中で合併して1つのクレジットカード会社になった場合には、それぞれを分けて手続きが行えないため全て使用不可能となるリスクがあります。

・信販会社がついた銀行系カードローンを使用している場合

みずほ銀行のカードローンにはオリコが、三菱UFJカードローンにはニコス・アコムが、三井住友銀行カードローンにはプロミス・三井住友カードが、それぞれ保証会社としてついていますが、これらのカードの過バライ金請求を行った場合には、カードローン契約に影響が出るリスクがあります。

(6)家族に内密で過バライ金請求をするリスク

①家族にバレるリスクは?

過バライ金返還請求をするには様々なステップを踏む必要があり、また法律事務所のサポートも必要となるため慎重を期さなければなりません。しかし、手続きには本人確認が必要となるため電話がかかってくるリスクもあります。自宅に電話がかかってくると家族にバレてしまう可能性も高くなります。
基本的に、法律事務所や裁判所から依頼者に連絡が来ることはないので、事務所との連絡方法さえ内密に行うようにすれば家族にバレるリスクは低くなるでしょう。

②過バライ金の住宅ローンへのリスクは?

現時点で住宅ローンを組んでいる人、これから住宅ローンを組む可能性がある人は、過バライ金請求をしたことによって何らかのリスクを背負うことになるのでしょうか?
・現在住宅ローンを利用しいている場合:これまでに過バライ金請求をしたことで住宅ローンに何らかの影響が出たという事例は無いので、特にリスクないと考えて良いでしょう。
・将来住宅ローンを利用する予定の場合:これから利用する上で気になるのは、住宅ローン審査へのリスクです。審査で重要視されるのは、申込時年齢・債務状況・完済時年齢(借金がある場合)・年収・返済負担率・勤務先の雇用形態と勤続年数・健康状態などです。過バライ金請求ができるのは借金を完済した後に行うものなので、今後の住宅ローン契約に影響を与えるリスクは無いと考えて良いでしょう。

(7)過バライ金リスク・デメリットまとめ

過バライ金が発生していて貸金業者に返還請求ができることが分かっても、利用していた業者が存在していなくては回収リスクが高まってしまいます。
2010年9月に大手消費者金融「武富士」が実質倒産しました。武富士を利用していた人が過バライ金請求をした際、回収できた額は、2012年の第1回配合では満額の3.3%、2016年の最終配当では満額の0.9368%(1%未満)に過ぎず、ほぼ回収できない状況になりました。このことからも、利用した貸金業者がどこであるかでもリスクの大小が大きく違ってくるのです。

シェアする

フォローする

街角法律相談所